名古屋工業大学大学院 伊藤孝紀研究室と有限会社 TYPE A/B、株式会社 FLANNELの 1研究室と 2企業による産学共同プロジェクト。

産学共同デザイン 5W×1H×3P とは

名古屋工業大学大学院 伊藤孝紀研究室と有限会社 TYPE A/B、株式会社 FLANNELの 1研究室と 2企業による産学共同プロジェクト。
5W × 1H × 3Pとは、2つのProfessional(企業)と学生らのPersonality(個性)により1つの商品が生み出されるプロジェクトです。三者それ ぞれの 5W × 1Hの要素が目的に則して抽出され "カケアワセ "されていく Process(過程)を公開します。

掲載日:2012 年 3 月 28 日

no.60 モノづくりにおける3つのコミュニケーション

3年間継続した本プロジェクトもとうとう終焉を迎えることとなりました。

私は、伊藤研究室のプロジェクト担当者として関わらせて頂き、本当に多くのことを学ばせて頂きました。今回はその学んだことをブログにまとめ、本プロジェクトを振り返り、新しいステップに踏み出すきっかけとしたいと思います。

私は、本プロジェクトから3つのコミュニケーションを学びました。

まず1つ目は、「人とモノとのコミュニケーション」

これは、コンペ過程、デザイン検討段階でで経験させて頂いたスケッチや模型と対話しながらイメージしたソファの具体化する行為です。コンペ過程では自分がイメージしたソファを具体化するためスケッチなどを用いました。デザイン検討段階では、デザイナーとしてプレゼンを勝ち抜いた名工大の富田さんがイメージしたソファを3者の意見を踏まえ、ブラッシュアップさせるために数多くのスタディ模型を製作しました。

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※コンペ過程(2008年3月-4月)

2つ目は、「モノとモノとのコミュニケーション」

これは、製作検討段階で経験させて頂いた部材と部材の納まり(ディテール)や空間とソファの関係といったことです。商品を構成する木枠やスプリング、ウレタンやファブリックといったモノがうまくコミュニケーションを取り合い共存しなければ、いい商品はできないということを強く心に刻みました。

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※デザイン検討段階(2009年4月-10月)

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※製作検討段階@FLANNEL SOFA自社工場

3つ目は、「人と人とのコミュニケーション」

これは、商品を考え、製作し、完成させるまでのデザイナー、メーカー、売り手、消費者の関係を構築することです。
本プロジェクトでは、商品を製作する上で必要なデザイナーとメーカーとのコミュニケーション、商品を売るために必要な売り手と消費者とのコミュニケーションを多くの場面から経験することができました。例えば、デザイン検討段階で行った「公開ミーティング」、2年継続して行った「NAGOYA DESIGN WEEK展示」といった場面です。

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※公開ミーティング(2009年6月)

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※NAGOYA DESIGN WEEK2009展示会

こうして振り返ると、本プロジェクトの中でたくさんの方々やモノとのコミュニケーションを通し、多くの経験をさせて頂いたことを改めて実感します。
これからも、この3つのコミュニケーションを大切にし、精進していきたいと思います。
本当にありがとうございました!!

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名古屋工業大学/伊藤研究室 坂井大介
http://www.type-ab.com/ti_di/index.html
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名古屋工業大学
伊藤研究室

家具からインテリア、建築等を一つの環境と捉えデザインの研究と実践 を行っている。行政・企業・市民を巻き込んだ、インスタレーションや マチづくりにも従事し、社会・世界に向け活発に活動中。

TYPE A/B

住宅設計からマンションのリノベーションなど住空間のデザインを手掛 けている。また、市場分析からコンセプトを創造し、ロゴやネーミング などデザインを活かしたブランド戦略を実践中。

FLANNEL SOFA

私たちの考える本当の意味での「デザイン」とは、 思案から、ソファ製作の過程をへて、お客様の元へ、その後長く使用され続ける。 そのようなロングライフなモノ作りこそが、デザインだと考えます。

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