名古屋工業大学大学院 伊藤孝紀研究室と有限会社 TYPE A/B、株式会社 FLANNELの 1研究室と 2企業による産学共同プロジェクト。

産学共同デザイン 5W×1H×3P とは

名古屋工業大学大学院 伊藤孝紀研究室と有限会社 TYPE A/B、株式会社 FLANNELの 1研究室と 2企業による産学共同プロジェクト。
5W × 1H × 3Pとは、2つのProfessional(企業)と学生らのPersonality(個性)により1つの商品が生み出されるプロジェクトです。三者それ ぞれの 5W × 1Hの要素が目的に則して抽出され "カケアワセ "されていく Process(過程)を公開します。

掲載日:2009 年 5 月 20 日

no.14 ソファ模型を前に

FLANNEL SOFAの記事

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5月9日(土)のヒトコト交流会での発表が終わり、息つく暇もなく5月11日(月)19:00~TYPE A/Bさんで、打ち合わせとなりました。
デザイン検討に関しては、私たちFLANNEL SOFAは初めての参加で、【商品化に向けて】という域に入ったということです。

まず、模型を拝見して、しっかりとぜい肉の削がれた、すっきりとしたデザインになってきたな、という印象を受けました。その模型は、第1段階の変更、第2段階の変更と、わかりやすく洗練され、一歩づつ着実に前進している感じです。

スフェリコンという幾何学形状のソファであるがゆえの特異性から、「集合住宅の住戸計画に関する考察」、「大人、子供可変椅子:Duality Chairの設計」という論文資料を基に思案を重ねたり、”動くスフェリコンソファ”という側面から見た住宅内での移動時の軌道を説明しつつ、富田くん、坂井くん両名は、商品としての落としこみどころは一体どこにあるのか、にどうもたどり着けないでいるらしい。

コンセプチュアルな形状デザインは美しいが、ソファとしては実際どうなのか・・?先日から打ち合わせしてきたTYPE A/Bさんも多少迷走困惑気味の様子。
ソファの、形態について、人との関係、空間との関係、、、これはこじつけの理由付けコンセプトなのか・・?先に模型としてこの上なく綺麗にまとめられてしまった「美しいもの」だけに、コンセプト部分があとづけ的になっているのか・・?

そこで私たちは、「スフェリコンを動かせるものにしなくてもよいのでは?」「五角形ベース以外に方法は?」「もう一度スフェリコンの原型から考え直してみる必要があるのではないか?」という、ある意味完全形の模型に対して、否定的な提言をしてみました。

ここからどう進行させればよいか分からない、という顔の富田くん、練り直し、模型製作サポートするから、という坂井くん、あくまでもう一回洗い直してみてください、という姿勢のTYPE A/Bさんとフランネルソファ、大変だろうけど、無理な進行はできないので、やはり商品化は積み上げ方式で進めるものです。私たちもしっかりサポートできるよう、次回打ち合わせも5月中に設定し、短いスパンで再検討ということになりました。

他、今回決定した事としては、6月初旬フランネルソファの工場見学もかねて、新しい模型を携えての打ち合わせ、6月19~27日(予定)名工大の図書館での発表、展示。

これは、伊藤研究室全生徒参加の発表なので、みなさん気合の入ることでしょう。初の公での展示です。ぜひとも、模型、コンセプトづくり頑張っていただきたいです。尚、展示2日目の、6月20日(金)には、図書館横の講堂で(仮)、公開プレゼンする予定もあり、ご意見頂戴したい、または、ご覧になっていただきたい方々をお招きしての開催となります。
プレゼンの後は、みなさんが交流を深めて頂くための、懇親会を行う運びとなりました。こちらも完全決定ではないものの、学生さんたちの勉強、モチベーションアップのためにも実現させたいものです。
公開プレゼンが開催される際は、各メディア、当ブログでも公開いたしますので、報告をお待ち下さい。
さて、次回打ち合わせ、公開プレゼンに向けて準備していきたいと思います。

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名古屋工業大学
伊藤研究室

家具からインテリア、建築等を一つの環境と捉えデザインの研究と実践 を行っている。行政・企業・市民を巻き込んだ、インスタレーションや マチづくりにも従事し、社会・世界に向け活発に活動中。

TYPE A/B

住宅設計からマンションのリノベーションなど住空間のデザインを手掛 けている。また、市場分析からコンセプトを創造し、ロゴやネーミング などデザインを活かしたブランド戦略を実践中。

FLANNEL SOFA

私たちの考える本当の意味での「デザイン」とは、 思案から、ソファ製作の過程をへて、お客様の元へ、その後長く使用され続ける。 そのようなロングライフなモノ作りこそが、デザインだと考えます。

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