FLANNEL magazine

ソファ専門スタッフからの
ソファについての「まめ知識」を、フランネルマガジンとしてお届けします。

TITLE :
ソファとアレルギー

ソファヌークの下を掃除機で掃除する

アレルギーとは

身体には「免疫」という仕組みがあります。 「免疫」とは、体内にウイルスや細菌等の異物が入ってきてしまった際、身体が「抗体」をつくり、抵抗する仕組みです。「アレルギー」は、この「免疫」という仕組みが、身体に害を及ぼさない物質に対しても過剰に反応し、 身体にとって悪質な症状を引き起こしてしまうことを指します。

アレルギーの原因となる物質「アレルゲン」には、多くの種類が存在します。 特にソファは、「ハウスダスト」や「ダニ」等のアレルゲンの潜伏率が高い場所のひとつです。 また、家具や建築資材に使用される接着剤・塗料等に含まれる化学物質が原因で引き起こされる「シックハウス症候群」も、アレルギー反応の1つとして考えられます。
アレルギーの原因は多岐にわたりますが、その中でもソファと関係のある、「ハウスダストが原因のアレルギー」と「シックハウス症候群」についてご紹介します。

「ソファに関係するアレルギー【1】」

ハウスダスト

ホコリの中でも肉眼では確認のできないほど小さい、主に1mm以下のゴミのことを指します。
例えば、「カビ(胞子)」・「ダニ(フンや死骸)」・「衣類の繊維・動物(ペット)の毛」・「花粉」・「タバコの煙」などがあります。
外出時に、髪の毛や衣服、鞄などに付着した状態で、家に持ち帰ってしまうことがほとんどです。
目に見えないほど小さいハウスダストは、知らず知らずのうちにソファにも付着していきます。
ハウスダストは、空気中に舞い上がりやすく、人の動きが多い場所では、それらを吸い込みやすくなります。

ハウスダストにより引き起こされるアレルギー症状

  • アレルギー性鼻炎
  • 気管支喘息
  • アレルギー性結膜炎
  • アトピー性皮膚炎 etc...

中でも、カビやダニが発生させるアレルゲンが原因で引き起こすアレルギーは、症状が重度になることも多く、注意が必要です。
カビ・ダニの生態について知り、アレルゲンの発生を事前に防ぎましょう。

カビ

微生物の仲間。高温多湿を好む。
気温(室温)20~30度で発生しやすく、湿度75%以上で活発に繁殖する。

カビのイメージ図

ダニ

高温多湿な環境で繁殖する。
人の皮膚(フケ・アカ)・食べカスをエサとする。50度以上の熱に弱い。

ダニのイメージ図

ハウスダストが原因のアレルギー対策

【生活空間編】

アレルギーの症状を出さないためには、アレルギーの原因を取り除くことが重要です。
ハウスダストの対策に有効な、生活空間のお手入れ方法や対策ポイントをご紹介します。

定期的に部屋の換気を

空気の環境を整えるために、部屋の換気を定期的に必ず行ってください。
(※雨の日のような湿度の高い日に換気を行うと、カビ発生の原因にもなるため、できるだけ避けましょう。) 
また、空気清浄機を併用することも有効です。

室内の湿度に注意

湿度を40〜60%に留めることで、カビ・ダニの繁殖を防ぐことができます。
水分を含んだ洗濯物や観葉植物は、室内に置き過ぎないようご注意ください。
カビに対しては、 湿気の溜まりやすい場所に、乾燥剤や除湿機など、除湿効果のあるアイテムを使用すると効果的です。

こまめな掃除を心がける

こまめに掃除をしてホコリを取ることが重要です。
室内で人が動いている時間帯は、ハウスダストが舞い上がっているため、朝の起床直後など、ハウスダストの浮き上がりが少ない状態での掃除がお勧めです。
主には、掃除機を使用し、ハウスダストを吸い取るようにしてください。

【ソファ編】

お部屋で過ごす時に、寝転んだり、くつろぐことの多いソファは、ハウスダストが溜まりやすい場所の1つです。
ソファに適したお手入れや、注意点をご紹介します。

ソファクッションに掃除機をかけてハウスダスト対策をする

クッションを整える際は換気をしっかりと

クッションを整える際は、叩いて空気を含ませることから、多くのハウスダストが舞い上がります。
湿度の低い晴れた日に窓を開け、換気をしっかり行った環境で、クッションを整えるよう注意しましょう。

掃除機がけの注意点

ソファに付着したハウスダストを取り除くには、掃除機は非常に有効な手段です。
掃除機のブラシ付きのヘッドを使用する場合、ブラシが硬いものもあるため、 ソファ生地を傷つけてしまう可能性があります。
そのため、ブラシのないヘッドをお使いいただくと安心です。
また、掃除機の他には、ハウスダストを取り除くだけでなく、生地の毛並みを整える事ができる、洋服用のブラシを使用する事もおすすめです。

カバーリングソファで清潔に

ホコリや湿気を多く含んだファブリックは、カビの温床となります。
お昼寝をしている最中に、多量の汗がソファ生地に染み込んだり、長時間座り込むことで湿気が溜まります。
そのため、カバーリングソファの場合、カバーを定期的に洗濯することが理想的です。
また、ダニは50度以上の熱に弱く、ドライクリーニングで半数以上は死滅するため、 ドライクリーニング対応の生地の場合は、定期的にクリーニングに出していただくことをお勧めします。
(※当社取り扱い生地のGroup4-GXシリーズ、GYシリーズ、HQシリーズはドライクリーニング非対応です。また洗濯やクリーニングへ出す際は、必ず洗濯表示をご確認ください。)

FLANNEL SOFAのお勧めアイテム

ソファの肘カバー

肘カバー

手が触れる機会の多い肘にも、ハウスダストは付着しています。
お洗濯のできる肘カバーは、ハウスダストのアレルギー対策に
有効です。

ソファの肘カバー

オリジナルマルチカバー

お昼寝の際にソファにかけるだけで、汗がソファに染み込むのを防ぐことができます。お洗濯も可能で、常に清潔さを保てます。

ソファ本体を床に直置きしない

ソファの種類によって、脚の取り外しができるものがあります。
しかし、そのまま脚を外してソファ本体を床に直置きしてしまうと、湿気がこもり、カビが繁殖しやすくなります。
床に近いほどダニも近寄りやすく、アレルギーに敏感な方には不向きです。


床に限りなく近い状態でソファの使用をご希望のお客様には、脚を取り外してお使いいただけるよう、 予め「プラスチック鋲」と呼ばれる高さ10mm程のプラスチック製の脚を、オーダーで取り付ける事ができます。
床とソファの間に隙間を作ることで、空気の流れを作り、カビを繁殖させにくくすることができます。
ご希望の際は、ソファご注文時にお申しつけください。
(※ソファシリーズによっては、ご注文後の取り付けができない場合があります。予めご了承ください。)

脚の高さオーダーの詳細はこちら

ソファの脚に付けるプラスチック鋲

プラスチック鋲をソファに設置した例

アレルギー対策にオススメの生地

Fake Leather-1・2 LH / LBシリーズ(フェイクレザー)

フェイクレザーLBシリーズ

布生地のように、ホコリが生地の織りの隙間に入り込んでしまうことがないため掃除がしやすく、メンテナンス性に優れています。
撥水性があり、固く絞った柔らかいクロスで水拭きもできるので、アレルギーの原因となるハウスダストの除去もしやすい生地です。
「LHシリーズ」と「LBシリーズ」にはそれぞれ異なる特長があります。

【LHシリーズ】

LHシリーズは、抗菌効果により、菌の繁殖を抑制。 水汚れに強く、メンテナンス性に優れた扱いやすい生地です。

Fake Leather-1 LHシリーズの詳細はこちら

【LBシリーズ】

抗菌作用があります。表面に付着した黄色ブドウ球菌や大腸菌の繁殖を抑えてくれるため、より清潔にお使いいただけます。
お手入れが簡単なだけでなく、本革の風合いに寄せた、高品質な合成皮革です。

Fake Leather-2 LBシリーズの詳細はこちら

Group-5 HCシリーズ(マイクロファイバースエード)

フェイクレザーHCシリーズ

マイクロファイバースエードは、優れたメンテナンス性と耐久性を併せ持っています。
表面に凹凸感が少なくなめらかで、なおかつ非常に細かい繊維が絡み合った緻密な構造のため、生地の織りの隙間にゴミが入りにくい仕様になっています。
また、吸水しにくい構造のため、水をこぼしてしまっても水分の染み込みが遅く、
固く絞った柔らかいクロスで水拭きもしていただけるため、汚れや、アレルゲンであるハウスダストの除去がしやすいです。
(※長時間放置するとシミになってしまう可能性があるため、早めに拭き取っていただく事をおすすめします。)
引っ掻き等にも強く、非常に高い耐久性を誇るため、ペットと暮らすご家庭に特にオススメです。

Group-5 HCシリーズの詳細はこちら

「ソファに関係するアレルギー【2】」

シックハウス症候群

室内の空気環境の悪化が原因で、頭痛・湿疹・めまいなどの健康被害に見舞われる症状を指します。アレルギーの一種として扱われることもあります。

原因

建材や家具に使用される、接着材や塗料。そこに含まれる「ホルムアルデヒド」をはじめとする、
「揮発性有機化合物(VOC/Volatile Organic Compounds)」が、主な原因とされています。
揮発・放散したホルムアルデヒドを吸い込んだり、皮膚が反応を起こしたりすることで、頭痛・湿疹・めまいなどの健康被害を及ぼします。
住宅は、空調(冷暖房)効率を上げるため、気密性の高い構造を目指して設計されます。
その結果、換気が不十分となり、ホルムアルデヒドが滞留し、人体に影響する場合があります。

対策

2003年、建築基準法の改正によって、「ホルムアルデヒド放散等級」が確立され、等級の低い内装材においては、使用面積が制限されました。
設計上、換気システムが作動している限り問題がないとされていても、
空気の溜まり場は発生し、ホコリ・カビといった物質にも、ホルムアルデヒドが付着します。
そのため、必ず窓を開放して換気・掃除を定期的に行い、お部屋の空気環境が悪化しないよう、心がけましょう。

「ホルムアルデヒド放散等級」とは

ホルムアルデヒド(formaldehyde)の「F」から始まり、星の数で等級を示します。

等級・記号 ホルムアルデヒド放散速度 内装仕上げの使用面積制限
F★★★★ 5µg/㎥h以下 使用面積に制限なし
F★★★ 5µg/㎥h超え20µg/㎥h以下 建物の構造・種類・換気設備・換気回数で免責制限
F★★ 20µg/㎥h超え120µg/㎥h以下
無等級 120µg/㎥hを超える 使用禁止

FLANNEL SOFAでは、ホルムアルデヒド放散等級において最上位規格である、「F★★★★(フォースター)」認定を受けている接着剤を使用しています。
(※接着剤は、ソファ内部の木枠や、ウレタンを接着する際に使用しています。)

ソファの木枠

ソファを安心してご愛用いただくために

正しいお手入れをしていただくことで、ソファを清潔に保つことができると共に、より長持ちさせることもできます。
FLANNEL SOFAは、これからも徹底した品質管理の元、安全で耐久性の高いソファをお客様にお届けします。
安心で快適なソファと共に、素敵なソファライフをお過ごしください。


※上記お手入れ方法や対策は、アレルギーの発症を完全に防ぐことを保証するものではございません。 予めご了承ください。

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