ソファやバッグなど動物の革を使用する際、皮にはいろいろな加工をしなければ使えません。今回は仕上げの工程の中でも、革に色を付ける加工についてご案内いたします。
①顔料仕上げ
顔料仕上げによる色付けは、革の表面に塗料を塗る仕上げ方法になります。革の表面に薄い塗料の膜ができるようなイメージです。傷の多い革でも塗料で傷が隠れるので、きれいな革として仕上がります。しかし、顔料仕上げは、革の表面を隠してしまうので、革の質感や独特な模様は隠れてしまったり、経年変化が分かりにくくなる傾向にあります。
②染料仕上げ
染料仕上げは色のついた染料を革に染み込ませて色を付ける仕上げ方法になります。顔料仕上げと違い、革の表面を隠したりしない為、革の質感や経年変化を隠すことなく、革に色を付けることができます。そのため、革の表面の傷や模様もそのまま表面に現れます
③セミアニリン仕上げ
顔料と染料を混ぜた仕上げ方法になります。適度に革の表面を隠すことにより、経年変化も楽しめる革の仕上がりになります。また、傷・シミの見え方・色落ち・日光による色あせなどは、すべて顔料と染料の間の強度となります。
FLANNELSOFAで使用している顔料仕上げは、汚れや色褪せに強くメンテナンスが楽ですが、革の風合いを生かしつつも薄くて丈夫な塗装を行うために、1枚1枚、職人が道具を使い、手で塗料を塗り込んでいます。この人の手による地道な作業が「やわらかい風合いや手触り」と「強度」を両立させています。また、表面にウレタン加工を施すことにより、耐摩耗性と耐水性も高めています。
メンテナンス方法については、塗装膜が革を保護している為、基本的に不要で、乾拭き程度で大丈夫です。手垢などの汚れは、お湯を絞ったタオルで軽く拭く程度で取れます。
本革の色味や風合いなどを、実際に確認したい方はショールームでご覧いただけます。また、ご来店が難しい方でも、無料生地サンプルをご請求いただけます。ぜひお手元でご覧ください。