2021.12.23

特別な一台をお届けする為に

全てのお客様へ、安心・安全で高品質なソファをお届けするために欠かせない検品。
国産メーカーとして、期待以上の高いクオリティを保ち続けるために。安全性と品質を探究し続けてきた職人たちによる、度重なるチェック体制がありました。

張り替えで第2のソファライフにつなげるために。

はじめに

ソファの製作工程は大きく2つに分けられ、それぞれの工場で職人が協力し合いソファを完成させます。
生地に関わる作業と検品は、「縫製工場」にて行い(下図1〜3)
ソファの組み立て作業と検品、商品の梱包を「張り工場」で行います(下図4〜6)
今回は縫製工場のSさん、張り工場のKさん、そして検品専任のTさんにファブリックソファの検品について聞きました。

検品工程
検品工程

    CONTENTS

  1. 縫製工場 ーソファ生地検品ー
  2. 張り工場 ーソファ組み立て検品ー
縫製工場
ーソファ生地検品ー
Q :

生地に関する工程では、どんな検品をされていますか?

縫製職人 Sさん:
まず、生地の裁断前に生地全面を手で触って、不良がないか検品をします。裁断後も、裁断品をパーツ毎に手にとり、ダブルチェックを行なっています。

チェック

目視だけでなく、手で触り違和感がないか確認します。

Q :

裁断の工程で2回も検品があるのですね。やり直すことは多いですか?

Sさん:
やり直すほどの不良はあまりありません。しかし万が一、作業工程が進んだ先で、生地不良に気づいて再製作になったら、今まで作業に携わった人の二度手間になってしまいます。なので出来る限り早い段階で気づけるように注意をしています。
昔は、布生地も全て手裁ちをしていたので、必然的に裁断品を一つ一つ目で確認しながら作業が出来ていました。しかし、最近はたくさんのソファを製作していく為に、裁断機を導入しており、当時のような確認はできません。そのため、作業効率を上げながら、見落としも無いようにする為にはどうしたらいいかなと考えて、このダブルチェックをする事にしました。

Q :

FLANNEL SOFAでは生地の種類がたくさんありますが、検品をするのは大変じゃないですか?

Sさん:
そうですね。FLANNEL SOFAの自社基準で全て検品をしているのですが、生地を扱うメーカーの中でもかなり細かいと思います。生地は種類毎に、伸縮率や手触り、注意事項が違うんですよ。仕上がりを均一にする為に、それぞれの特徴や注意事項を把握した上で検品を行い、気づいたことは日々アップデートしています。
一つ一つを細かくチェックする事で、「しっかり検品を行なっています」と自信を持って言えます。

全種類の生地の写真

工場内には検品の基準となる生地を全種類用意。
入荷した生地の状態を、基準と比較しながら検品します。

Q :

次の縫製の工程でも検品はあるのでしょうか?

Sさん:
縫製工程の検品はステッチの歪み、蛇行がないか人の目でひと縫いずつチェックをしています。美しく見せる事を常に意識していますが、職人としてだけではなく、お客様目線も忘れずに確認をします。
また、ソファ1台分の縫製を、1人の職人が責任を持って担当します。綺麗に仕上げるのはもちろんですが、ソファに生地を張った時に、シワができないよう気をつけて製作しています。直しがあった時も担当者が直し、完成させる事で、職人の意識向上やスキルアップにも繋がっています。

Sバネを留める「かしめ」

美しい仕上がりをイメージして、繊細な縫製ラインのチェックが行われます。

張り工場
ーソファ組み立て検品ー
Q :

ソファ組み立て工程ではどのタイミングで検品をしますか?

張り職人 Kさん:
ソファを組み立て工程では、ソファを作りながら常に検品しています。張ってみないとわからない縫製品のシワや、わずかなステッチの歪みもあるので、その辺りも注意しながら作業を進めます。目立つ箇所でステッチが蛇行していたりすると、1mm単位でもやり直しをお願いする事もありますね。

Q :

製作中は、常に検品作業をしているのですね。完成後はどんな検品がありますか?

Kさん:
仕上がったソファは1台ずつ脚を取り付けて、目視で検品していきます。傾きがないか、直線ラインは綺麗か、セットの場合は高さが合っているか等の項目ですね。お客様がソファを見るのと同じように、数字やルールにとらわれず検品をします。

Q :

出荷前の最終検品ではどんな作業をしますか?

検品専任 Tさん:
最終検品では、ソファの近く、遠くからなどあらゆる方向から見て歪んでないか、ラインを重点的にチェックします。目で見るだけではなく、手で触っておかしな所や、混入等もないか確認します。気づいた事があれば担当の職人に共有してチェックしています。あとは汚れが付着しているものがあれば作り直しですし、最終チェックはかなり重要ですね。

Sバネを留める「かしめ」

検品専任の職人が念入りに最終チェックを行います。

Q :

FLANNEL SOFAだから出来る事や、こだわっていることはありますか?

張り職人 Kさん:
まず大量生産品との違いは、仕上がりを重視できる所です。自社工場で全ての工程を行えるからこそできる連携プレーもあります。気になる箇所があれば、担当の職人同士で話し合い、柔軟に対応ができる事がFLANNEL SOFAならではですね。
また、FLANNEL SOFAはセミオーダーソファなので、お客様に特別感を感じていただける商品だと思っています。私たち職人は毎日たくさんのソファを見ていますが、お客様にとっては大切な1台という事を忘れないようにしています。


デザインへのこだわりから生まれる品質の高さの根本には、職人が日々行なっている細やかな検品作業がありました。
縫製工場、張り工場、それぞれ異なる工程の職人が同じゴール(美しい仕上がり)を目指しているからこそ、完成度の高いソファが生まれているのですね。


FLANNEL SOFAは、たくさんのソファをお届けする為に試行錯誤をしながら、1つ1つ丁寧にソファを製作しています。私達はこれからもお客様に感動を味わっていただけるソファを届けられるよう、日々進化し続けていきます。

ソファ職人

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