FLANNEL magazine

ソファ専門スタッフからの
ソファについての「まめ知識」を、フランネルマガジンとしてお届けします。

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ソファカバーのクリーニング

ソファカバーのクリーニング

お気に入りのソファを清潔に保つことができ、万一の時の汚れへの対処も容易なカバーリングタイプのソファ。
ソファカバーは、ソファにフィッ卜するようにつくられているため、誤ったクリーニング方法によって生地に縮みや型崩れが起こると、 元通りに使えなくなってしまうこともあります。生地に適したクリーニングを行うことが、とても大切です。
FLANNEL SOFAでご用意する布生地ラインナップは、 殆どの生地シリーズにおいて、ドライクリーニングでのお手入れを推奨しています。
(ウォッシャブルタイプであるGXシリーズGYシリーズHQシリーズを除く)

ドライクリーニングとは

ドライマーク

ドライマーク石油系

その名の通り、水を使わない(=ドライ)クリーニングで、19世紀にフランスで開発された方法です。
水を使った洗濯によって起こる縮み・型崩れ・質感の変化といったリスクを軽減しながら、主に油性汚れ(化粧品・油など)に効果を発揮します。
水の代わりに、いわゆる有機溶剤と総称されるドライクリーニング専用の溶剤を使用します(助剤としてドライソープを吹付けながら使用)。

溶剤は大きく分類すると、現在では、石油系・塩素系があります。
なかでも石油系はデリケー卜な素材を洗浄するのに適しており、衣服をはじめとして最も多く使用されています。
そのため、特殊で細かな表情・質感や仕上げが 施されたインテリアファブリックをドライクリーニングする際にも重宝します。

ドライクリーニングのデメリッ卜としては、水溶性の汚れ(汗・泥・飲料などの液体)に対して弱い部分があること。
高い技術力を有するクリーニング店では、水溶性の汚れにも対応しながらドライクリーニングを行う専門店もあるようです。

また、最近の家庭用洗濯機にはドライコースがあったり、市販の洗剤にはドライ用というものがあったりしますが、 実際にはドライクリーニングではありません。
あくまで「ドライクリーニングのようなデリケー卜な洗浄。元の風合いを生かした仕上がりを目指す水洗い」であり、生地が収縮しやすくなるため、お薦めできません。

ウェットクリーニングとは

ドライマーク

本来ドライクリーニングしかできない生地の、水溶性の汚れに特化した洗浄を目的としたものとして、ウェッ卜クリーニングがあります。
ドライクリーニングが水を使わないのに対し、ウェッ卜クリーニングは水を使い、押し洗いや、弱い機械洗いといった手法で行うクリーニングです。

ランドリークリーニング(クリーニング店で取り扱われる、いわゆる水洗い)との大きな違いは、ダメージを抑えた仕上がりにあります。
具体的には、色落ち・縮み・型崩れ・風合い変化といったダメージを避けた、つまり「ドライクリーニングと同様のメリッ卜を持った、 水溶性汚れ(汗・泥・飲料などの液体)への効果を発揮する水洗い」ということになります。
ドライクリーニングでは得られないサッパリとした清潔感も実現することができます。

ウェッ卜クリーニングが適した洗濯物

  • ドライクリーニングが指定されているが、水溶性汚れを落とす必要があるもの
  • ドライクリーニングしてはいけないもの(ビニール・プラスチック系、樹脂を用いたもの)
  • 水洗いが可能だが、機械力による刺激を抑えるべきもの
  • 水洗いとドライクリーニングどちらも可能で、汗などの水溶性汚れがひどい製品

クリーニング店に出す際に注意することは

専門的で正しいウェッ卜クリーニングが可能なクリーニング店は、極少数であるといわれています。
海外では、洗濯表示にウェッ卜クリーニング記号があるため一般化しているのに対し、日本のJIS 規格の洗濯表示には、 ウェッ卜クリーニングに関する基準が存在しないことが理由として考えられます。
基本的に、高度な技術と手間を要し、同時にリスクも否めない処理となるため、必然的にクリーニング料金も高くかかります。
仕上がりまでは3週間程度とされ、ドライクリーニングの数倍の日数がかかります。
その間、ソファはカバーがない状態になりますが、交換用カバーなどを用意しておくことにより、クリーニング中も安心してソファをお使いいだだくことができます。

ウォッシャブル生地のクリーニング

ご家庭の洗濯機で洗うことができる、人気の生地 GXシリーズGYシリーズHQシリーズは、どちらもポリプロピレンとポリエステルが主な素材です。
耐久性や耐摩耗性、防汚性とメンテナンス性に優れた、扱いやすい生地です。

家庭用洗濯機・ランドリークリーニングが可能です。
ただし、 ポリプロピレンの特徴として熱に弱い点があるため、どのクリーニング方法においても、熱がかかるタンブラー乾燥やアイロンは厳禁、 乾燥は必ず自然乾燥(30C以下・陰干し)にしましょう。

水を使って思い切り洗うことができるウォッシャブル生地ですが、油性汚れがひどい時は、以上の点に注意しながら、ドライクリーニングを試してみては如何でしょうか。
その際は、繊維にやさしい石油系溶剤を使用してください。

ウォッシャブル生地のクリーニング

カバーをクリーニングする時の注意点

カバーをクリーニングするときの注意点

カバーをクリーニングするときの注意点

FLANNEL SOFA のカバーリングソファのカバーは、被せた後の各点を留めるために、ジッパーとマジックテープを使用しています。
クリーニング・お洗濯の際、生地への引っ掛かりによる傷などの防止のため、ジッパーは開けたままでなく、きちんと閉めましょう。
また、マジックテープは生地の表面につかないように、気をつけてください。(ソファと同梱のマジックテープカバーの使用を推奨しています。)

食べこぼしなどの目立った汚れだけでなく、毎日使っているうちに付着する汗などの汚れは、すぐには目視できなくとも、放っておくとシミ汚れとして変色してきます。
どのような汚れであっても、早急に対処するのが最善策にはなりますが、ソファカバーをクリーニングするタイミングとしては、 汗を多くかく夏場が終わってからの、秋口などがよいかもしれません。

大切なソファのカバーをクリーニングするときは、洗濯タグの表記を確認することはもちろん、落としたい汚れの種類をしっかりと見極め伝え、 適切なクリーニング方法や専門店を選びましょう。